数理哲人の闘う阪大数学 10 [最終更新日:2010年12月18日]

数理哲人のDVDブックは,大阪大学版も出ました。

数理哲人の講義DVDに,待望の大阪大学版が発売されることになった.
前期文系(約54分)・前期理系(約90分)・ 後期理系(約96分)の各々について,
傾向分析と全問の解説講義を2枚のDVDに分割して収録している.
全国の京大受験生と指導者に贈る,究極のコーチングだ.乞うご期待!


▼数理哲人の阪大数学 10(2010年10月発売)。
dvd_suuri_Osaka10v01

■大阪大学版においても,DVD2枚には合計で240分にわたる講義が収録されている。
さらに,解説ブックレットと併せての。ツープラトン攻撃だ。


■本書で伝えたいこと 覆面の貴講師 数理哲人(すうりてつじん) 受験生の皆さん,こんにちは.数理哲人です.私は,昨今の学力低下を阻止する任務を帯びて,学習結社「知恵の館」から送り込まれてきました.学力低下問題というと,俺たち阪大受験生には関係ない,と考えているかもしれませんが,この問題は世代のトップレベルで切磋琢磨しているはずの君たちにも及んでいて,決して無関係ではありません.  こうした社会問題は教育に携わるすべて人の間での共通認識となっており,大阪大学もまた,アドミッション・ポリシーを示す場である入試問題を通して,学力低下問題への巧みな対応を重ねています.基本的にはオーソドックスな問題を出題し続けることで,文系・理系を問わず一定レベルの学力を備えた入学者を維持しようとしているように思われます.  以下に,2010年度入試の3セット(前期文系・前期理系・後期理系)の特徴に触れておきましょう.  文系のセットは,90分で3問という限定された枠組みの中で,できるだけ多くの単元の内容を問いかけようという工夫がみられます.第1問(図形と方程式+積分),第2問(整数問題+指数・対数関数),第3問(図形と方程式+確率)という具合で,すべてが融合問題となっています.各々の単元の内容をうやむやにしないでキッチリと理解しておくことが必要です.  理系のセットは前期・後期とも150分で,前期は5問,後期は4問の設定になっています.文系と比較すると,融合問題を出題しなければならない必要性はあまり高くありません.その代わりに,有名事実に関連のある出題が見られます.前期の第3問は,オイラーの多面体定理を素材としており,後期の第1問はフェルマーの小定理を素材としています.いずれも,教科書には掲載されていない定理ですが,数学の世界では著名な定理です.とはいえ,定理を知っていることが解答の前提となるものではありません.大学から受験生&受験指導者に対する学習ガイドあるいはメッセージとみておけばよいでしょう.また,前期の第5問(確率と数列)は,この分野の特質として問題文が長くなりがちです.長い問題文は,問題の中の世界観を伝えるために必要な措置であるとともに,読解力も数学の学力の一要素であることを伝えています.  受験生&受験指導者の各位は,以上の特徴を踏まえた準備を重ねて,タイトルマッチ(入試本番)でもよい試合ができるよう目指して下さい.本書とDVD講義のタッグ・チームが,後に続く大学受験生諸君の学習に役立つのであれば,この上ない喜びです.数理哲人は,目標を抱く君たちの,熱い闘いを応援しています.



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